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自由選択ツール

  

クリックやドラッグで囲む

自由選択ツール
自由選択ツール

自由選択ツール自由選択ツールは、思い通りに自由に範囲選択するためのツールです。 マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のクリックまたはドラッグで囲みます。

選択範囲の内側は各種処理の対象となりますが、選択範囲の外側の画像は保護されます。 つまり、画像の一部を保護するためのマスキングの機能です

また、選択範囲の境界に沿って線を引くというような使い道もあります。

ドラッグでもクリックでも

自由選択ツールは、マウスのドラッグやクリックで自由に範囲を選択する機能です。 ドラッグで囲んだりクリックで点をつなげて範囲選択します

途中までドラッグで囲み、そこからはクリックでつなげるという使い方もできます。 もちろん、ドラッグのみで操作することも、クリックだけで操作することもできます。

単用には向かない

自由選択ツールは精密な選択には向きません。 最終的にパスやクイックマスクを使っての微調整が必要になるでしょう。

選択範囲の追加や削除

GIMPの範囲選択は、1回の操作で完了するだけではありません。 1回目の選択範囲に2回目の選択範囲を足すというようなこともできます。

同様に、既存の選択範囲から引いたり、既存の選択範囲との交差領域(共通の領域)を新たな選択範囲にすることもできます。

境界のぼかし

境界付近をぼかすこともできます

  
  

使い方

自由選択ツールの使い方を紹介します。

基本的な使い方

まずは、基本的な範囲選択を行ってみましょう。

1. 画像を開く
1. 画像を開く

上図のように画像を開きます。 紙ナプキンの上にカップに入ったケーキが乗っている写真です。

では、自由選択を行います。 ケーキと茶色のカップだけを選択してみましょう。 まず、自由選択ツールに切り替えます。

2. 自由選択ツールを選択
2. 自由選択ツールを選択

上図のようにツールボックスから自由選択ツールを選択します(またはキーボードのFを押します)。

次にケーキとカップを大まかに囲みます。 前半はドラッグで、後半はクリックで囲みます。 まずは、ドラッグしましょう

3. ドラッグ
3. ドラッグ

上図のようにケーキのやや上の位置から時計回りにカップの下の位置までドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

4. ドラッグの結果
4. ドラッグの結果

上図のようにドラッグの軌道に沿って線が描かれます。

では、ここからはクリックでつなげます

5. クリックでつなげる
5. クリックでつなげる

上図のようにクリックします。

6. クリックの結果
6. クリックの結果

上図のようにクリックした点をつなぐように線が描かれます。

最後に、範囲選択を閉じます。

7. 囲みを閉じる
7. 囲みを閉じる

上図のようにドラッグ開始位置にマウスカーソルを重ねてクリックします。

8. 選択範囲
8. 選択範囲

上図のように範囲選択されます。 これで、大雑把に選択することができました。 後は、この選択範囲をパスに変換したりクイックマスクの機能を使って微調整します。

ここではクイックマスクを使って精密に選択してみましょう

  
選択範囲をパスに変換する手順については、知っておきたい機能 > 範囲選択 > パスとの相互変換ですでに説明済みです。
9. クイックマスクをオン
9. クイックマスクをオン

上図のように画像ウィンドウの左下にあるクイックマスクボタン(クイックマスクボタン)を押します(またはキーボードのSHIFT+Qを押します)。

10. クイックマスクチャンネル
10. クイックマスクチャンネル

上図のように選択範囲の外側が赤色になります。 この赤色は、自動的に作成されたクイックマスクチャンネルの内容です。 クイックマスクチャンネルは、赤色で着色されて表示されます。

なお、クイックマスクチャンネルは選択率を保持するチャンネルで、未着色が選択率100%(選択中)を表し、赤色が選択率0%(未選択)を表しています。 つまり、上図は中心部分が選択中で、それ以外は未選択であることを意味しています。

では、選択範囲を微調整しましょう。 選択範囲の調整は、クイックマスクチャンネルに描画することで行います。 つまり、通常のレイヤに絵を描くように、クイックマスクチャンネルに絵を描いて調整するわけです。

今回はケーキと茶色のカップだけを選択するので、ケーキと茶色のカップは未着色で他の部分は赤色になるようにします。 ただし、赤色で描いてはいけません。 重要なことなので、もう一度言います。 赤色で描くのではありません

  
赤色で描かないでください

クイックマスクチャンネルは選択率を保持していますが、選択率はグレースケール画像で表されます。 選択率0%は黒色、選択率100%は白色で表現されるのです。 赤色で表示されているのは、見た目でわかりやすいように着色されているだけです。 本来、黒色なのですが、黒色だと目立たないので赤色に着色されて表示されているのです。

よって、ここでは黒色で塗る必要があります

まず、前景色・背景色ボタンの左下にある色初期化ボタン(色初期化ボタン)を押します。

11. 初期化された前景色と背景色
11. 初期化された前景色と背景色

上図のように前景色が黒色に、背景色が白色に設定されます。

続いて、ブラシの準備を行います。

12. ブラシの準備
12. ブラシの準備

上図のようにツールボックスからブラシツールを選択し(またはキーボードのPを押します)、さらに、ブラシとブラシサイズを設定します。

  
境界をクッキリ選択したければ "1. Pixel (3 x 3)" や "2. Hardness 100" のような硬いブラシを使いましょう。 選択の境界をぼかしたければ "2. Hardness 025" や "2. Hardness 050" や "2. Hardness 075" のような柔らかいブラシを使いましょう。
  
ブラシサイズは写真に合わせて調整してください。

ブラシの準備ができたら、ケーキとカップを囲むように色を塗りましょう。

13. 未選択部分を塗る
13. 未選択部分を塗る

上図のように塗ります。 なお、上図は説明用の画像のため、あまり精密には塗れていません。

実際の作業では、画像を拡大しながら境界部分をキレイに塗りましょう。 ブラシやブラシサイズを細かく変えて作業することでキレイに仕上げることができます。

では、クイックマスクを終了しましょう。

14. クイックマスクをオフ
14. クイックマスクをオフ

上図のように画像ウィンドウの左下にあるクイックマスクボタン(クイックマスクボタン)を押します(またはキーボードのSHIFT+Qを押します)。

15. 選択完了
15. 選択完了

上図のようにクイックマスクが終了します。 選択範囲がキレイに整っていることがわかります。

このように自由選択ツールで大まかに囲んだ後に、パスやクイックマスクで選択範囲を微調整することで正確に範囲選択することができます。

  
クイックマスクの詳細については、知っておきたい機能 > チャンネル関連 > クイックマスクの使い方を参照ください。

選択範囲の追加や削除

選択範囲は、追加したり削除したりできます。 手順については、知っておきたい機能 > 範囲選択 > 選択範囲の追加と削除を参照ください。

境界をぼかす

選択範囲の境界は『ぼかす』ことができます。 手順については、知っておきたい機能 > 範囲選択 > ぼかし選択を参照ください。

チャンネルとの相互変換

選択範囲は、チャンネルと相互変換することができます。 手順については、知っておきたい機能 > 範囲選択 > チャンネルとの相互変換を参照ください。

パスとの相互変換

選択範囲は、パスと相互変換することができます。 手順については、知っておきたい機能 > 範囲選択 > パスとの相互変換を参照ください。

選択率を視覚化する

選択範囲の選択率は、視覚化することができます。 手順については、知っておきたい機能 > チャンネル関連 > クイックマスクで選択率を視覚化を参照ください。

その他のツールオプション

説明できなかったその他のツールオプションの意味を以下に掲載します。

設定項目 意味 詳細
なめらかに アンチエイリアス 境界部分にアンチエイリアスがかかる
初期状態で オン になっている
メニュー